あなたはこの10分待てますか?


何事においても
スピード感が重要視されている現代において、
案外身に付けることが難しいのが
「待つ」というテクニックだ。
今回は“待つスキル”の重要性と難しさを考える。

どうも、
名古屋の美容師、そして人間の研究家
亀田トオルです(`_´)ゞ
 
対人スキルの重要性は、
対、子供だとより顕著に現れる。
先日、僕はファミレスで本を読んでいた。
(本を読む時はファミレスが集中できるのだ)
斜め向かいの席に
お母さんとまだ5〜3歳くらいの姉妹が来店した。
本を読みつつその親子の様子が少し気になった。

来店から15分ほどして、
お母さんが席を立った。
恐らくトイレか何かだろう。
その時点で取り残された子供達が気になり
僕はチラチラと様子をうかがった。
もうこの時本の内容なんて頭には入っていない。

そして案の定始まったのだ。
妹『めいちゃん(姉:仮名)かして!』
姉「だめ!めいちゃんの!!!」
姉がやっているゲームを奪おうとした妹と、
ゲームに集中したい姉との間で
喧嘩が勃発したのだ。
そしてあっけなく決着がついた。
感極まった姉が妹を叩いたのだ。
『ひぇぁああぁあ』
妹は泣いた。
姉は「やってしまった、、、」
とバツが悪そうに呆然としている。
そうこうしているうちにお母さんが戻ってきた。
『めいちゃんが叩いだぁああぁあ』
泣きながらお母さんに助けを求める妹。

当然姉はお母さんに怒られる

と、思ったのだがお母さんは
『めいちゃん叩いたの?』
と冷静に聞いていた。
姉「・・・」
おそらくすぐに感情を表に出す妹に対し、
姉は何かトラブルが起きた時、
フリーズして黙りこんでしまう性格なのだろう。
 
そのまま10分くらいが経った頃だろうか、
ようやくぽつんと姉が口を開いたのだ。
「まいちゃん(妹:仮名)がゲーム取ろうとしたからたたいたの」
それに対してのお母さんの返しがこうだった。
『そっか、ゲームやってるのに邪魔されるのは嫌だよね、でもまいちゃんも一緒にやりたかったんじゃないかな?そういうときは叩くんじゃなくて「ちょっと待ってね」ってちゃんと言うんだよ?』
そしてお互いに
「ごめんなさい」をして仲直りが成功したのだ。

この様な場合、
おそらく姉の心理状態は
悪いことをしたのは分かっているけれど、
自分の言い分もある、、
色んな感情が入り混じって頭がフリーズ。
といった状態だろう。
そういった状態のときにただ怒られたとしても、
怒られている内容は頭に入ってこないし
納得も出来ない。
下手すると「私は悪くないのに」という
理不尽を感じることになるだろう。

そこでお母さんが使ったのが
「待つ」というテクニックなのだ。

当たり前のことだが、
何かトラブルがあった時、
双方の言い分を聞いてみなければならない。
結果的に“姉が叩いた”というのが事実だとしても、
姉にも言い分はあるはずだ。
その言い分を聞かずに叱ったら
姉の心にしこりが残る。

そして相手の本音を聞き出す為には時として、
「待つ」ことを選択する必要がある。 
いくら大人だろうと、
感情が憤慨している時に
力ずくに進めようとしてもろくなことはない。
そんな時には「待つ」テクニックが必要なのだ。

忙しい現代、せっかちな現代人にとって
「待つ」ことは案外難しい。
果たしてあなたはフリーズする姉に対して
10分待つことができるだろうか?
では。

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