頑張らせすぎると伸び悩む
美容業界は案外体育会系だ。
昔からの老舗サロンなんかは特にだろう。
そして会社のトップ陣と社員との間には
必ず感覚の差が生まれる。
今日はその“差”によって生れる
弊害について考えていく。
どうも、
名古屋の美容師、そして人間の研究家、
亀田トオルです(`_´)ゞ
先日知人の話を聞いた。
「自分は立てた年間計画をぴったり達成した」
しかし上司からは
「もっといけただろう?」
とどやされ、実に不満げだった。
「じゃあ立てた計画はなんだったんだ?」
「計画を立てた意味がない」
そんな矛盾を感じていたそうだ。
つまり、衝突が生じているのは次の点だろう。
彼の上司にとって、
“計画”とはその通りにやるものではなく、
部下のモチベーションを維持するための
ツールに過ぎない。
だから計画通りかどうかよりも、
「常に全力であるか?」
ということのほうが重要なのだろう。
しかし彼にとっては“計画”は
そのとおりにすべきものであって、
それになぞって成長していくのが
一つの正解なのだろう。
これは僕自身も経験がある。
僕がバイトをしていた時だった。
期中に計画していた予算を達成したため、
リーダーが「今期はお疲れ様」といって
皆に休みをくれたのだ。
しかし経営者は予算を達成したことを労うどころか
「最初の計画が低すぎたな、立て直すか」と言い、
最後まで手を緩めることは許されなかった。
そして全力でたどり着いたその値をもとに
更に上乗せされ、
次の計画はかなり高いものとなった。
結果、いつまでたっても
仕事に余裕が生まれないバイト先となった。
こういった会社では、
新人も大抵1〜2年目こそ元気だが、
4〜5年経つと徐々に生気を失ってくる。
結果、バイトの身分の僕でも分かるくらいに
人材の部分で頭打ちしていた。
ほとんどの人は体験的に知っていると思うが、
「常に全力」は長続きしない。
全力疾走では1キロも走れないだろう。
長期的に見るのであれば
適度に手を抜き、余裕を持つことで
長期的にパフォーマンスを最大化させる。
これがマネジメントのポイントとなる。
だが自分も経営者になり
まざまざと思い知らされたが
適度に手を抜くことを許さない経営者は多い。
というか全力でいきたくなくなるのだ。
「もっと」
そう求めたくなる気持ちは誰でも生まれるだろう。
しかし余裕のないところには
必ずいつか破綻をきたす。
実際、社員ががんばっているのに
頭打ちする会社は、
「社員を頑張らせすぎているから」
なのかもしれない。
では。
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