親切に何でも教えてくれる上司が部下をダメにする
フリーで働く人を除き、
仕事をする上では多くの人が部下を持つだろう。
部下を持つ上司の中で
「親切に何でも教えてくれる優しい上司」
という称号が当てはまる人もいるかもしれない。
しかし、実は上司が部下に
“何でも教える”が故の弊害が存在する。
どうも、
名古屋の美容師、そして人間の研究家
亀田トオルです(`_´)ゞ
「親切に何でも教えてくれる優しい上司」
は部下にとっては心のより所であり、
厳しい上司の下では潰れてしまう。
しかし、逆説的なようだが
“何でも教える”が
結構な割合で人をダメにするのだ。
理由は以下の3つに要約できる。
1.考える能力の低下
教えることのほとんどは
“標準的なやり方”や“基礎的なやり方”
といったところだろう。
そしてそれは多くの場合、
だれでもできる簡単な作業であることが多い。
初心者のうちはこれでも良いだろう。
しかし、更に有能な人材となるには
標準を更に上回るための
「自分なりに考える能力」が必要となる。
もっと言えば、
「コツを見つけ出す能力」が必要なのだ。
だが“何でも教えてもらうことに慣れた人”は、
自分で工夫することが大の苦手となる。
「やったことあることしかできない」
「聞いたことしかできない」
そういった人が生まれる。
2.教えてもらったやり方はまずやらない
人は教えることが大好きだ。
しかし覚えておかなければならないのは
“教えること”と“成長すること”は、
全く別次元にあるということだ。
時にはもったいぶり、
教えないことが人を育てるケースがある。
人を育てる立場の人達の中では
割と知られている事実なのだが、
人から教えてもらったやり方は、
自分のやり方ではないので
「まず実行しない」というのがお決まりだ。
むしろ
「自分で考えて生み出すように仕向ける」
というのが人を育てるのが上手い人のやり方だ。
人は
気付き→納得→行動
という順に行動を起こす。
最初の「気付き」を無視して
ただ教えるだけでは実行しない。
3.人に教える目的が自分になる
人に教えることはとても気持ちが良い。
それは“上司として頼られている”ということが
承認欲求を満たし、大きな充実感を生むからだ。
もちろんこれは上司として教えようとする
ヤル気にはなるのだが、
これが行き過ぎると
頼られることが目的となり、
いつまでも部下離れできない上司となる。
「親切に何でも教えてくれる優しい上司」
は決してダメな訳ではない。
しかし何でも親切に教えることが
部下の成長に比例するかといえば答えは否だ。
教育論の講師をされている方は
こんなことを言っていた。
「人を育てることは、寂しいこと」
ドライすぎてもダメ、親切すぎてもダメ、
人を育てるとはとても奥が深い。
では。
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