トラウマレベルの国語物語がデキる上司と酷似していた


先日NAVERまとめに
「これ子供の教科書に載せていいの!?トラウマレベルの国語物語」
そう紹介されていた“ある物語”に出てくる
登場人物がデキる上司像と酷似していた。
そしてその物語はとても衝撃的な物語だった、
と同時に人の心を動かすヒントも
隠されているように感じた。

 どうも、
名古屋の美容師、そして人間の研究家
亀田トオルです(`_´)ゞ

ある物語とは
ヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」だ。

以下はNAVERまとめからの引用だ。

主人公は少年のころ蝶の採集に夢中になっていた。
ある日、珍しい蝶を捕まえた。
いつもは妹にしか見せなかったが、
あまりにも珍しい蝶だったため
隣に住むあらゆる面で優等生だが嫌な奴でもある
エーミールに見せた。

エーミールは蝶の価値は認めたが、
「扱いが酷い」とひどく批判された。
そこで主人公はもう二度と
エーミールに蝶を見せないと決めたが、
その劣等感は消えることがなかった。

ある日のこと、エーミールが
とても珍しい蛾を手に入れたといううわさを聞き、
主人公はエーミールの家を訪ねたが留守だった。
どうしても一目見たいと思った主人公は
部屋に勝手に忍び込む。
標本の蝶は素晴らしいもので、
つい魔がさした主人公は標本を盗み出す。
しかし途中で心変わりをして蝶を元に戻す。
けれど雑に扱ったため、
蝶はバラバラになってしまった。

彼に謝り、自分のコレクションを
代わりに差し出すことを提案する。
ところがエーミールは怒らない。
ただ冷ややかな軽蔑の目で
「そうか。そうか。つまりきみはそんなやつなんだな。」
と主人公を軽蔑する。
そしてエーミールは続ける。
「結構だよ。僕は、君の集めたやつはもう知ってる。そのうえ、今日また君が蝶をどのように取りあつかっているかを見ることができた。」
そう言われ、
最後に主人公は収集した蝶を
すべて壊したのだった。

 
さて、あなたはこの物語を見てどう感じただろう?
エーミールは個人的には
正直友人にしたくないタイプの人間だ。
しかし、果たしてエーミールは
ただの性格の悪い奴だろうか?

彼はおそらく上司としては
最も成果をあげるタイプだ。
なぜなら“人の心を動かすこと”
に長けているからだ。

人間は自分が悪いと自負している場合、
それに対して怒られると
大抵の場合人のせいにする。
もしエーミールが盗んだことに対して
酷く怒ったとしたら
主人公は自分に非があることを認めるのではなく
「エーミールが自慢するから」
と、エーミールのせいにしていただろう。
 
だが、自分が悪いと自負している場合、
さそれに対して軽蔑されれば
「やってしまったこと」「雑に扱ってた事実」
について自分を省みるだろう。
おそらく主人公はこれを機に
二度と盗みをしないだろう。
 
怒られることよりも、
軽蔑されるほうが遥かにダメージはでかい。
エーミールは知ってか知らずか
それを駆使して主人公の心を揺さぶった。
 
例えば、
エーミールがあなたの上司だったらどうだろうか?
彼はあなたに向かって
「そんな接客じゃいつかお客様からクレームをもらうぞ」
そう遠慮なく言うだろう。
当然言い方がムカつくので、
忠告を受けたところでそれを無視して接客する。

そしてついにクレームをもらった。
あなたはそのことを上司に報告する。
「そうか、結局あれから接客の仕方を直さなかったんだ?」
と言うだけである。
そう言われればおそらく反省せざるを得ない。
精神的ダメージは結構大きいだろう。
怒ってくれたほうがまだマシだ。
しかし、それを機に行動が変わるはずだ。
いや、変わらざるをえない。
 
いつでも仕事ができる人は
人間心理の達人である。
上記の物語に出てくるエーミールは
そこまで考えていたかは分からないが、
上司という観点で見るなら
非常にマネジメントスキルに長けていた。

怒らないことが全てではないが、
怒ったところで人の心には伝わらない。
どうすれば相手の心に響かせるか?
そのヒントがNAVERまとめに載っていたのだった。
では。

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